熊本の妖怪 アマビエ ”疫病退散”

弘化3年(1846)年4月中旬、熊本の海に毎夜のように海中に光る物体が出没。役人が赴くとアマビエが姿を現して、
「これから六年間は豊作が続くが疫病も流行る。もし疫病が流行ったら私の姿を書き写して人々に見せよ。」
そう言って海に帰っていった。

このようにアマビエは熊本の妖怪で、予言をしたり、疫病から人々を守ってくれる神に近いものでした。
長い髪を持つ人魚のような姿で、鳥のくちばしのような口、ひし形の目、うろこに覆われた体、ヒレのような三本足。
江戸の人々は、疫病が流行するたび、この絵を門口に張ったと言われています。

このアマビエの出現が知らされた瓦版が京都大学付属図書館に遺されています。

妖怪アマビエはゲゲゲの鬼太郎にも登場します。
妖怪ファンにはとても馴染みのある妖怪でしたが、新型コロナウィルスの蔓延で、にわかにメディアに取り上げられ、全国へ、また世界に知られる存在になりました。
厚生労働省の啓発アイコンにも採用されました。

SNS上では#アマビエチャレンジ などのハッシュタグをつけて、アマビエの絵や像を表現・発信する運動が広がっています。
江戸時代と同様、絵を描き、人に見せることによって感染拡大防止の意識をみんなで高めていこうという姿勢の表れであり、意義のある取り組みだと思います。
大和一酒造元でも、杜氏自らアマビエの絵を描き、商品の中に表現しました。
その商品が、【牛乳焼酎 牧場の夢 原酒】です。焼酎としては高いアルコール42度で、一本一本の商品に掲げたアマビエの絵の力も借りて”疫病退散”を目指します。
また、牧場の夢は20年来、スプレー容器に入れて販売しており、お客様に利用していただいている実績があります。度数は高くなりますが、安心してご利用いただけるものと考えています。

 

焼酎のアルコールとウィルス

現代において、焼酎は飲み物としての役割だけが「法律上」は認められています。医薬品とは異なります。
しかし、江戸時代、焼酎は医薬品としての意義も大きかったようです。当時の食の百科事典「本朝食鑑」には刀傷や虫刺されなどの消毒薬として焼酎が紹介されています。焼酎の持つアルコールの力が長い歴史の中で医療に役立てられてきたのです。
新型コロナウィルスが猛威を振るう中、殺菌消毒剤の不足が深刻です。医薬品としてのアルコール供給が間に合っていないようです。飲み物ではあっても同じエタノールを含む液体、焼酎が社会の役に立つことはできないのでしょうか?

 

コロナウィルスの撃退法

JBpressというニュースサイトに2020年3月9日に掲載された記事をご紹介します。タイトルは、
新型コロナウィルスから身を守る正しい撃退方法~病原体を破壊する焼酎やうがい薬、オキシドールも有効」というもの。
記者は伊東乾さん。東京大学理学部卒業、同大学総合文化研究科博士課程を終了後、現在、東京大学などで准教授を務めながら、作曲家、指揮者としても活躍されている多彩な方です。
以下、伊東さんの記事の要約です。(図は日本経済新聞より)

コロナウィルスの「生態」
コロナウイルスは生物ではなく、ボールのような形。周りにボツボツがついている。「ボツボツカプセル」。ボールの中身はRNA、遺伝情報そのもの。
ボツボツは一種のセンサーの役割を担っていて、これが「標的細胞」を見つけて結合。ウイルスの中身である遺伝情報=RNAが人間の細胞の中に入る。
そして、ウイルスの遺伝設計図を人間の細胞内のたんぱく質合成システムに与えて工場機能を乗っ取り、「ボツボツカプセル」の材料である「ウイルスたんぱく質」を合成する。
この新しい「ボツボツカプセル」に、複製された遺伝情報=RNAを封入して、細胞の外に排出。ほかの細胞に広がっていく。

コロナウィルスの増殖を阻むには、
このカプセル(ウイルス表面の「エンベロープ」と呼ばれる)を破壊すればよい。
この「エンベロープ」つまり「ボツボツ」センサーのついた危ないカプセルを、有機溶媒(アルコール)で溶かしてしまえばそれ以上感染できない。
以下、伊東さんの記事から引用

つまり、膜さえ破壊できれば、どんな消毒剤でも有効。
世の中では消毒用アルコールが売り切れたり、1人1本に販売制限したりしているようですが、私の見る限り、コンビニエンスストアでは2リットルくらい入った焼酎のペットボトルが普通に売れ残っていました。あれで私は十分と思います。

ウィルスを不活化させるアルコール濃度

2020年4月21日【TBS あさチャン】の報道。
(株)花王と北里大学の共同研究で、アルコール度数が50度でもウィルスには不活化効果があると発表されました。
新型コロナウイルスの消毒に有効なアルコール濃度は70%から83%とされていましたが、今回の北里大学の調査結果では50%でも効果が期待できそうです。
50度のアルコール少し薄めて使っても効果があるとの報道でした。
ただし、30度以下になると、効果はなくなるとのこと。

どのような実験だったのか。北里大学のプレスリリースを見ると次のような内容でした。
水道水で濃度を調整した、10%、30%、50%、70%、90%のエタノールによるウィルスの不活化効果を測定。
接触時間1分で50%、70%、90%エタノールでは不活化効果があり
10%、30%エタノールでは、接触時間10分でも不活化効果は得られなかった。

一般的な焼酎のアルコール濃度25%というものでは、ウィルスの不活化効果は期待できないとは理解できるものの、焼酎の原酒(酒税法上認められるアルコール度数の最高値は45%)はどうなのでしょう?

ウィルスではなく、菌類など微生物に関するレポートですが、花王(株)が出している記事で次のようなものがありました。

「SCIENCE PLAZA  アルコールと殺菌の話」(花王(株)安全性評価研究センター)
この記事によると、
「エタノールの殺菌効果は40%あたりから急激に現れ、70%で最大の効果を示します。」
「高濃度エタノール殺菌剤の特徴として、ウィルスに対しても効力がある。」

エタノール濃度の違いによるウィルス不活化実験

エタノールの濃度の違いどがウィルスの不活化にどのように作用するのか。以前から、研究が行われてきました。

研究① 「アルコール類のウィルス不活化作用に関する研究」岐阜県衛生研究所・北里大学衛生学部(昭和55年)

エンベローブを持つ4種のウィルスのうち、速いものでエタノール濃度30%で接触時間10秒、遅い場合でも、濃度40%のエタノールが接触時間1分でウィルスを不活化できています。
それに対し、エンベロープを持たないウィルスは、90%のエタノール濃度で5分間かけてようやく不活化できるものもあります。

研究② 「殺菌・抗ウィルス効果に及ぼすエタノール濃度の影響」東京医療保健大学大学院(2019年)

この研究でも、エンベロープを持つウィルスは、低いもので27%のエタノールによって不活化するものがあり、エンベロープを持たないウィルスは81%のエタノールでも不活化できたりできなかったりという結果です。

このように、エンベロープを持つウィルスはアルコールに対する耐性が弱く、濃度の低いアルコールでもその機能が壊され、不活化できてしまうようです。

そして、現在世界を混迷させている新型コロナウィルスも、毎年流行するインフルエンザウィルスもエンベロープを持つウィルスです。

私たちが日ごろ身近に触れ合っているアルコール(蒸留酒・焼酎)が、なんとか世の中のお役に立てないものでしょうか。

牧場の夢 原酒

牛乳焼酎 牧場の夢 原酒はアルコール度数42度。

甘くフルーティな香りの本格焼酎。高濃度ですから、食後酒としてロックでじっくり味わいいていただけます。
また、ソーダ割りで爽やかに食中酒としてもお召し上がりいただけます。

一方、スプレー容器に入れた商品もご用意しています。
牛乳焼酎 牧場の夢は20年前に発売した当初から、お客様に反響をいただき、スプレータイプの容器もご用意しております。
発売以来、スタンダードなアルコール分25度のものを提供してまいりましたが、この度、原酒42度のものをご提案いたします。
アルコール度数が高く、牛乳焼酎特有の成分も豊富な原酒がお客様の健康増進にお役に立ていただければ幸いです。

製薬会社の実験:牛乳焼酎で線維芽細胞が増殖。

 25%のエタノールに牛乳焼酎を0~2.5%混和して、線維芽細胞の増殖率を測定する実験を製薬会社が行った結果、牛乳焼酎の濃度が上がるほど、増殖率が上がることが確認されました。
線維芽細胞は、起源が毛乳頭細胞と同じで、牛乳焼酎による毛乳頭細胞の増殖効果も期待できると報告され、育毛・養毛に対して効果がある可能性が示唆されました。

 また、wikipediaによれば、「線維芽細胞は、結合組織を構成する細胞の1つ。コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸といった真皮の成分を作り出す。」とあります。